中国支部40周年記念式典
2024/9/6 9:30-12:00
第1イベント会場
9:30-10:20 第1部 中国支部40周年記念式典・表彰式
10:40-12:00 第2部 中国支部40周年特別記念講演「半世紀を経てCGユビキタス時代に~広島から世界を目指して~」
【概要】 CGの研究が開始されて半世紀以上が経過し、情報基盤の一つとしていつでもどこでもCGが浸透(いわゆるユビキタスCG時代)し、近年ではVR,メタバースさらにAIが注目されるようになりました。FITが広島開催ということですが、1970年代においては広島が日本のCGの研究拠点(発祥地)だったことを紹介します。具体的には広島大学の中前先生が日本のCGの父といわれ、退官後は広島工業大学に勤務されました。私はその中前先生の弟子としてCG研究を発展させ、業績を評価されて昨年CGパイオニアとして瑞宝中綬章(2015には紫綬褒章)を受賞しました。受賞を記念して本講演を依頼されたという経緯があります。ということで、CGの歴史的な種々の技法(Zバッファ法、レイトレーシング、ラジオシティー、バンプマッピング、イメージベースレンダリング、自由形状変形など)を開発したCG界のパイオニアたちについて紹介します。加えて、CGが貢献してるメタバース、AIなどにも触れたく思います。
西田 友是(東京大学名誉教授/プロメテックCGリサーチ研究所長/デジタルハリウッド大学卓越教授/福山大学客員教授)
【略歴】1973年広島大学工学研究科修了、同年マツダ入社。1979年から福山大学電子電気工学科、1998年から東京大学教授、2013年から広島修道大学教授、2020年からデジタルハリウッド大学卓越教授、2024年度から福山大学客員教授。また2013年に民間の研究所設立(当初UEIリサーチ、現在プロメテックCGリサーチ所長)。1970年からコンピュータグラフィックスの研究を始め、隠面消去、陰影表示などを研究。光の相互反射によるリアルな画像生成する「ラジオシティ法」の考案者である。2005年にSIGGRAPHのスティーブン・A・クーンズ賞、2006年にNICOGRAPHのCG-Japan Awardを受賞した。こうした功績を記念して2006年に、画像電子学会において、CG関連の優秀論文の著者に与えられる「西田賞」が創設された。また、2017年ASIA GRAPHICSからLifetime Achievement Award、同年紫綬褒章、2023年瑞宝中綬章を受章。画像電子学会、情報処理学会フェロー授与、2018年ACM SIGGRAPH academyの初代会員への選出、2020年FIT船井業績賞など35件以上受賞。