電気学会全国大会講演要旨
1-015
銅クラッドアルミ線コイルにおける高周波抵抗
◎上滝千尋・官 寧・堀 泰伸・新元 孝(フジクラ)・坂本 中(フジクラコンポーネンツ)・八代健一郎(千葉大学)
銅クラッドアルミ線(以下、CCA線:Copper Clad Aluminum Wire)はアルミニウム線の外周に銅が一様に被覆された線である。CCA線は銅に比べて軽量で、はんだ付け性が銅と同等であり、さらに近接効果による損失が銅線に比べて小さい。 本論分では円形のCCA線に交流電流が流れたときの表皮効果損と、外部からの交流磁界が作用した場合に生ずる近接効果の理論式を導出した。CCA線は高周波における導線表面への磁界の集中が銅線よりも弱く、誘起される渦電流損が小さいため、特定の周波数で抵抗が銅線よりも小さい。コイルの交流抵抗の測定値は理論式より導かれた計算値とよく一致した。