電気学会全国大会講演要旨
1-041
弱電離気体プラズマの解析(CIV);in-situ赤外吸収分光分析を用いた水上コロナ放電の診断
◎伊東靖弘・佐藤孝紀・伊藤秀範(室蘭工業大学)
水上でコロナ放電を発生させたときに生成されるラジカルをin-situ赤外吸収分光分析により計測するとともに,赤外光の通過位置を変化させることにより,ラジカルの放電空間内の分布について調査した。放電を発生させると, HO2ラジカル,H2OおよびO3の生成を確認でき,水面近傍でHO2ラジカルの吸収が増加した。HO2ラジカルの生成には,主にO3やH2Oなどが関係していることが知られており,本研究において,O3濃度は赤外光の位置に依らずほぼ一定であり,放電空間にほぼ均一に分布していると考えられる。一方,H2Oの吸収は水面近傍で増加したことから,H2O分子が水面近傍に多く存在し,HO2ラジカルの濃度が水面近傍で増加したと考えられる。