電気学会全国大会講演要旨
1-042
繰返しパルスによるNe/Xe混合ガス中での沿面放電の伸展特性
◎奥田知広・上野秀樹(兵庫県立大学)
沿面放電は異種誘電体の境界面を放電が伸展する現象であり、気中放電に比べて放電開始電圧が低く、背後電極により制御できる特徴を持っている。近年、沿面放電をオゾナイザや発光デバイスに利用する研究が行われているが、その全容の解明には至っていない。当研究では、ペニング効果ガスであるネオン/キセノン混合ガス中における沿面放電の伸展過程に着目し、放電の発生から電極間が橋絡するまでの過程をICCDカメラにより観測した。放電の伸展過程を50ns間隔で観測した結果から、ネオンに対してキセノンを2%混合したガス中では、負極性放電の方が正極性放電よりも高速に伸展し、また放電の経路は負極性放電の方がより面に沿って伸展することが分かった。