電気学会全国大会講演要旨
1-047
誘電体バリア放電における誘電体表面材料と放電モードの関係
◎中井雄輝・壁谷智和・二之夕 健・大澤直樹・吉岡芳夫・花岡良一(金沢工業大学)
我々は誘電体にアルミナをベースとしたセラミックスを使用することにより,大気圧空気中でも空間に一様に広がるタウンゼント放電(Atmospheric Pressure Townsend Discharge: APTD)の発生に成功した。これまでにアルミナバリアの表面を鏡面まで加工すると,APTDの発生が不安定になることと,アルミナの純度は同じだが焼結助剤の異なるアルミバリアを用いると,APTDが発生しなくなることがわかった。本研究では,APTDが発生しないアルミナA440の表面にAPTDの発生するアルミナA473をコーティングしたバリアや焼成したA473をA440に重ね合わせたバリアを使用したときの放電の様相を調査した。その結果,焼成したA473をA440に重ね合わせることでAPTDが発生することがわかった。