電気学会全国大会講演要旨
1-048
大気中正極性沿面ストリーマの初期電子生成に寄与する光波長
○柏木康秀(国立木更津工業高等専門学校)・伊藤晴雄(千葉工業大学)
大気中正極性沿面ストリーマ放電をトリガする初期電子の生成に寄与する気中放電光の波長を調査した。絶縁板上に接触させた沿面放電用電極の近傍に、気中放電用の針電極を設置して、この針電極での放電により生じる放電光を沿面放電用電極と絶縁板との接触面付近に照射した。これらの電極間に遮断波長の異なる何種類かの光学フィルタを設置して、照射光の光波長を変化させた。放電光によって沿面放電をトリガできた回数を求めて、その確率pを算出した。 フィルタ無し、および115nmより長波長を通過させるフィルタを使用した場合のpは100%であり、250nm以上を透過するフィルタ使用時にはほぼ零、165nmでは30%程度であった。