電気学会全国大会講演要旨
1-052
弱電離気体プラズマの解析(CIII)-大気圧コロナ放電によるVOC分解-水素原子のマスバランスを含めたC3H8分解特性-
◎寺岡佑記・佐藤孝紀・伊藤秀範(室蘭工業大学)
大気圧直流コロナ放電によりC3H8を分解するとともに,分解生成物の定量化を行い,水素原子のマスバランスからC3H8の分解特性を調査した。気相中の水素原子の総量は,注入エネルギーの増加に対して減少しており,その減少分は、水素原子を含む物質の堆積(付着)によるものと考えられる。平板電極上に生じた堆積(付着)物の透過率を調査すると,C=O基やC-H基のような炭素原子を含むピークは確認されず、H2Oの吸収ピークのみを確認でき,放電後そのピークは増加した。このことから、C3H8に含まれる水素原子は主にH2Oに転化され、その一部は平板電極に付着する。