電気学会全国大会講演要旨
1-078
真空中インパルス沿面における電荷挙動と放電進展過程
◎中野裕介・小島寛樹・早川直樹(名古屋大学)・土屋賢治(日立製作所)・大久保 仁(名古屋大学)
著者らは真空絶縁電力機器の高電界化・高信頼化のために,固体絶縁物上沿面放電進展メカニズムの詳細な解明を目指している.本報告では,真空中インパルス沿面放電には,初期の電界電子放出に伴う絶縁物上電荷分布拡大過程とその後の持続放電に伴う電荷分布拡大過程が存在することを明らかとした.また,インパルス発生回路に制限抵抗を挿入することで,後者の持続放電に伴う陰極からの放出電荷量を制限したところ,制限抵抗値を大きくすることで,持続機構による放出電荷量が制限され,放電進展に時間を要していることがわかったので,報告する.