電気学会全国大会講演要旨
1-091
空気中不平等電界下における絶縁破壊に至るストリーマチャネルの進展メカニズム
◎堀田克輝・小島寛樹・早川直樹(名古屋大学)・柳田憲史・加藤達朗・六戸敏昭(日立製作所)・大久保 仁(名古屋大学)
合理的な空気絶縁設計のために,空気中不平等電界下における絶縁破壊メカニズムの詳細を明らかにする必要がある.本論文では放電チャネルの進展とチャネル電流の測定により,絶縁破壊に至るストリーマの進展メカニズムについて以下のように検討した.正極性1次ストリーマが対向電極に到達すると,接地電極から電子が供給され,電流はピーク値を示した後,急峻に立ち下がる.これは1次ストリーマヘッドの残留正電荷が接地電極からの電子供給により減衰するためと考えられる.同時に2次ストリーマが進展・到達することで再び電流が増加する.以後,中心のチャネルに一定電流が流れ続け,チャネルが加熱されると絶縁破壊に至ると考えられる.