電気学会全国大会講演要旨
1-093
加圧気体窒素環境下における高温超電導ケーブルバットギャップ中の部分放電開始及び消滅特性
◎菊池優人・松岡成居・熊田亜紀子・日高邦彦(東京大学)・畳谷和晃・増田孝人(住友電工)
高温超電導ケーブル(HTSケーブル)の電気絶縁には、絶縁紙(PPLP)と液体窒素による複合絶縁方式が採用されている。出荷試験時にドラムに巻いた状態でケーブル全長を冷却すると熱収縮の影響によりケーブルにダメージを与える可能性があるため、液体窒素を使わない常温ガス中での代替試験法の実現が強く望まれている。そこで著者らは、液体窒素及び加圧気体窒素環境下におけるHTSケーブルモデルとシートモデルの部分放電特性を測定してきた。 今回、ケーブルモデルの部分放電開始電界(PDIE)・消滅電界(PDEE)を測定した結果、0.1-1.0MPaの範囲では、PDIE、PDEEともに気体圧力に比例して大きくなっていること、気体窒素中ではPDIEとPDEEに差が見られないことが分かった。