電気学会全国大会講演要旨
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大気圧タウンゼント放電型オゾナイザのガス温度とオゾン生成特性の関係
◎守本祐生・岡本賢治・大澤直樹・吉岡芳夫・花岡良一(金沢工業大学)
我々はバリア材料にアルミナを用いたバリア放電装置を用いて,放電空間で一様に発光するバリア放電(Atmospheric Pressure Townsend Discharge : APTD)を発生させることに成功した。これまでに,APTD オゾナイザのギャップ長を1.3 mmから0.3 mm に短くすると,注入エネルギー量の少ない領域では,オゾン生成効率が35.3 g/kWh から52.6 g/kWh に向上するが,注入エネルギー量を増加させるとその効率は28.2 g/kWh まで急激に低下することがわかった。本研究では,乾燥空気を原料にしたAPTDオゾナイザにおいて,ギャップ長0.3 mmのときに注入エネルギー量を増やすとオゾン生成効率が急激に低下した原因を明らかにするために,ガス温度とオゾン生成特性の関係を調査した。その結果,ギャップ長0.3 mm のとき,オゾン生成効率が急激に低下した原因は,オゾンガスの温度上昇による熱分解ではないことがわかった。