電気学会全国大会講演要旨
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テイラーコーンを用いた負極性コロナ放電の特性
◎関根隆人・白井直機・内田 諭・杤久保文嘉(首都大学東京)
大気圧非熱平衡プラズマは、従来プラズマの生成に必要であった真空装置を必要とせず、液体の利用が可能であることから近年注目を集めており、医療応用、材料プロセス、水処理技術等を目的とした研究が行われている。 大気圧非熱平衡プラズマを生成する方法の一つであるコロナ放電は、電気集塵技術や水処理技術等に応用されているが、生成の際に使用する針先端電極に強い電界が生成されるため、針電極が金属の場合は摩耗等が問題となる。そこで、本研究では液体に高電圧を印加した際に生じる円錐状のテイラーコーンを液体電極として利用することを提案する。 テイラーコーンを利用した研究は分析技術、材料プロセス等の分野において進んでいるが、テイラーコーンとプラズマを結びつけた研究は少なく未解明な点も多い。本報告では液体陰極とした場合の液体の表面張力、粘性力、導電率に着目し、これらを変化させた際の放電特性を紹介する。