電気学会全国大会講演要旨
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演色性向上に向けたスカンジウム蒸気混入高温アルゴンの温度分布
◎光安枝里子・岩尾 徹・湯本雅恵(東京都市大学)
HID ランプは,通常6,000K 程度のアーク放電が用いられ,低輝度の分子スペクトルや高輝度の線スペクトルの組み合わせで放射を得ている。しかし,災害現場や工事現場では,放射輝度や演色性が不足する問題がある。本論文では,これらの解決のため,演色性向上に向けたスカンジウム(Sc) 蒸気が混入した高温アルゴン(Ar) の温度分布ついて検討を行った。結果として,アルゴン-スカンジウムの波長別放射パワーは,スカンジウム蒸気の混入率が僅か1mol%であっても大きくなる。温度分布や,金属蒸気の混入率や混入分布を制御することができれば,連続スペクトルで輝度の底上げをし,線スペクトルのバランスを図ることが可能となり,演色性が向上できる可能性がある。