電気学会全国大会講演要旨
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電流比較器を電流モードで使用した変流器の自動校正(2/3)
高橋邦彦・山脇正夫・○田所拓也(日本電気計器検定所)
大電流定格の貫通形変流器は、一般に二次巻線の巻数が大きいため、残留抵抗の値も大きくなり、内部消費電力による巻線の温度上昇を避けることができない。定格一次電流が20kAの変流器では、消費電力は数百ワットとなる場合があり、これによるジュール熱が鉄芯の温度上昇をもたらし、変流器の誤差を変化させる要因となっている。電源投入後、一次の時定数で指数関数的に変化する変流器の誤差は、試験間隔を明確にして誤差の推移を観測することが試験結果の信頼性を確保する上で重要である。 本論文では、電流モード自己校正形電流比較器による変流器のドリフト評価について述べる。