電気学会全国大会講演要旨
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海中音波による津波規模の推定に関する基礎的検討
○千葉一生・作田幸憲・三枝健二・泉 隆(日本大学)
本稿では地震津波の規模に依存するとされる岩盤破壊音に着目し、日本沿岸部で取得される海中音波(T波)の検出について検討を行った。東日本大震災におけるT波は、十勝沖に設置された海洋研究開発機構の深海底総合観測ステーションによって取得されていたことより、T波の伝搬モデルを推定し、震源地の岩盤破壊音の音圧レベルは252 dB(0 dB=1μPa)であると算出された。また、日本近海で発生する地震津波のT波は、沿岸部において伝搬損失55dB以内の減衰を以て取得できる可能性があると考えられる。