電気学会全国大会講演要旨
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共振回路を用いたインピーダンス計測による耐火被覆面からの鉄骨破損部検査技術その1基礎特性実験
◎柴田和喜・芳賀 昭・石川和己(東北学院大学)・山崎慶太・鶴田壮広(竹中工務店)
LCR直列共振回路のインピーダンスと位相の測定を用いて、耐火被覆上からの鉄骨破損検知に適用可能か検証するために実験検証を行った。コイルセンサはCu素線(Φ=0.05mm)を1500本撚ったリッツ線を用い、共振周波数は50kHz程度に設定した。また2枚の鉄板を用い、破損部をモデル化した。コイル下部に破損部が存在する場合は鉄板上の渦電流分布は変化し、反作用磁界は減少し、コイルの鎖交磁束が増加する。そのため、見掛け上インダクタンスが大きくなり、破損部がコイル直下にある場合インピーダンスは増加し位相は進む。破損部と正常部と比べ位相角に顕著な変化が認められた。本検査法により耐火被覆面からの破損部が検知出来る可能性が示唆された。