電気学会全国大会講演要旨
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共振回路を用いたインピーダンス計測による耐火被覆面からの鉄骨破損部検査技術その2 柱・梁の端部破損部の特性評価実験
◎鶴田壮広・山崎慶太(竹中工務店)・柴田和喜・石川和己・芳賀 昭(東北学院大学)
兵庫県南部地震では、鉄骨構造物にも大きな被害が生じた。鉄骨構造部材は一般に耐火被覆で覆われており、鉄骨に大きな損傷が生じても、耐火被覆には割れ・剥離が生じないことが多いため、外観からは鉄骨の損傷を検査できない。耐火被覆を除去せず、この上から損傷部を検知できる技術が望まれる。 地震等の外力は、鋼構造建物の柱・梁端部継手部分に最も大きな応力を発生させるため、この部分に破断等の破損が生じる場合がある。既報により平板鋼材の破断を80mm離隔した位置から検知できることを実験的に確認したが、柱・梁端部継手部分は渦電流分布が複雑になり、破損検知が難しくなることが予想される。そこで端部破損を模擬した試験体を製作し、破損検知の基礎実験を行った。