電気学会全国大会講演要旨
1-141
テラヘルツ波を用いた遮熱コーティングのトップコートの屈折率と膜厚の二次元分布測定
○福地哲生・布施則一・岡田満利・藤井智晴(電力中央研究所)・水野麻弥・福永 香(情報通信研究機構)
テラヘルツ波を用いて遮熱コーティングのトップコートの屈折率と膜厚の二次元分布測定を行った。トップコート表面からの反射波,トップコートとボンドコートの界面からの反射波,およびトップコート内を2回往復する多重反射波の周波数特性とフレネルの公式から得られるトップコート表面における反射係数と透過係数を組み合わせてトップコートの屈折率を導出した。また,表面と界面からの反射波の時間差と屈折率から膜厚を求めた。トップコート材料であるイットリア安定化ジルコニアの試験体の測定実験を行った結果,屈折率は従来法である透過測定で得られた値と一致し,厚さは触針式厚さ計による測定値と一致した。また,遮熱コーティングを施した試験体の測定を行った結果,膜厚値は試験体断面の顕微鏡観察結果と一致し,本手法の妥当性が示された。