電気学会全国大会講演要旨
1-149
テラヘルツ波を用いたコンクリート中塩化物イオン濃度の非破壊検査技術の開発
◎小倉英弘・川越寛之(名古屋大学)・トリパティサロジ(理化学研究所)・竹家 啓(名古屋大学)・井上浩男(三井造船)・長谷川 剛(ドーピー建設工業)・川瀬晃道(理化学研究所)
構造物には鉄筋コンクリート構造が多く採用されてきたが鉄筋コンクリートの問題として塩害化の問題が挙げられる。時間の経過と共に塩化物イオンがコンクリートに浸食し鉄筋まで到達すると、鉄筋の腐食が始まる。その結果鉄筋が膨張しコンクリートにひび割れが生じ、鉄筋コンクリートの耐力低下、最終的には構造物が破損に至ることが懸念される。そこでテラヘルツ波を用いてコンクリート内部の塩化物イオン濃度検出を非破壊で検出することを目指した。結果として、コンクリート中の塩化物イオン濃度とテラヘルツ波の吸収係数の関係性を調べることで、原理的にコンクリートの塩化物イオン濃度を非破壊で検知できることを示した。