電気学会全国大会講演要旨
1-171
反復経頭蓋磁気刺激を目的とした大電流パルス電源の開発
◎上野崇寿(大分工業高等専門学校)・相原 茂(西日本電線)・後藤保広(有限会社FACT)
経頭蓋磁気刺激法(TMS)は,磁束変化により脳内の神経細胞を興奮させる非侵襲的な方法の1つである.その刺激方法は,単発及び二連発経頭蓋磁気刺激法(Single pulse TMS)又は,反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)とに分けられ,その効果が大きく異なる.rTMSは,神経細胞への長期刺激効果が認められるものの,既存の電源では,入力容量及び半導体スイッチにより最大動作周波数が10Hz程度に制限される.この刺激頻度の増加による治療効果や有用性など未だ不明な点も多い.本研究では,rTMSを実現する大電流パルス電源の高周波動作を目的として,半導体素子の制御を行い,その並列動作により動作周波数を向上させたので報告する.