電気学会全国大会講演要旨
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パルスパワーを用いた飽和脂肪酸の分解
◎熊谷恒典・猪原 哲(佐賀大学)
グリストラップとは飲食店等油脂類を多く排出する施設に設置してある装置で、油脂類と水分とを分離させ油脂類を除去するためのものである。本研究はグリストラップの新しい浄化方法を提案するものであり,パルスパワーによりOHラジカルなどの活性種を発生し、飽和脂肪酸と反応させることでグリストラップ内の水質浄化を行うことを目的としている。現在はそのための基礎特性の取得を実験的に行っており、1.9Wの放電電力を加えることでパルミチン酸300mg/Lを26mg/Lまで減少させた。また、2W付近では放電処理後に粘性の高い固形物が生成され、5W以上ではその物質が見られなかった。よって、放電電力の増加により固形物が更に分解され、5W以上では固形物が見られなかったと考えられる。