電気学会全国大会講演要旨
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プラズマと溶液界面での有機フッ素化合物吸着量と分解速度の関係
◎竹内 希・松谷有里子・安岡康一(東京工業大学)
カルボキシル基を有する有機フッ素化合物で,炭素鎖の長さが異なるペルフルオロカルボン酸類(PFCAs: CnF2n+1COOH)は,界面活性剤であり,気液界面に吸着する性質を有する。本研究では,処理液に含まれるPFCAsを水面上直流酸素プラズマにより分解し,分解速度と吸着量および吸着速度の関係を明らかにした。気液界面への最大吸着量は炭素鎖が長いほど大きい。そのため,n=1〜5では炭素鎖が長くなるほど分解速度が速くなった。しかし,n=5〜7では分解速度が飽和した。これは,プラズマ形成時の吸着量が分解速度と吸着速度のバランスで決まり,n=5〜7ではプラズマと処理液界面での吸着量がほぼ一定となるためであることがわかった。