電気学会全国大会講演要旨
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オゾン消滅率の温度依存性
◎松本健太・大宮和樹・鈴木 進・伊藤晴雄(千葉工業大学)
強い酸化力をもつオゾンは分解すると酸素になり,環境に害がないことから,従来から利用されてきた水処理,半導体プロセス等の他,最近では医療分野にも応用され始めている。著者らはHgI(253.7nm)光吸収法により密閉容器中のオゾン密度の時間的減少を測定し,その時定数であるオゾン実効寿命を求め,そのガス圧力依存性から,オゾンの容器表面と気相中で消滅する速さ,即ちオゾン消滅率を分離して表わすことができることを述べてきた。今回はオゾン消滅率の温度依存性について実験を行った。 実験結果より,オゾンの消滅は温度増加により大きく増加し,その増加幅はガス分子の多い高いガス圧力の領域で顕著に見られた。