電気学会全国大会講演要旨
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ICP支援型多重磁極マグネトロンスパッタ法による柔軟性素材上へのNi薄膜の作製と評価
◎幸田龍典・大谷和輝・沖 英明・豊田 宏(広島工業大学)
イオン照射効果を高めるために開発された誘導結合プラズマ支援型多重磁極マグネトロンスパッタ法(MMPC-ICP)を用いて、室温付近で柔軟性素材基板上にNi薄膜を作製し、膜構造に及ぼすイオンアシスト効果について検討した。作製したNi薄膜の表面形状および結晶構造の評価には、それぞれ原子間力顕微鏡(AFM)およびX線回折法(XRD)を用いた。AFM観察結果から、MMPC-ICPにより作製されたNi薄膜は、高エネルギー粒子の基板照射が高められ、表面拡散を促進し、Ni薄膜の表面粒径の成長と平坦化を促したと考えられる結果が得られた。さらにXRD測定結果から、Ni(200)に強く配向していることも確認された。