電気学会全国大会講演要旨
2-002
封孔処理をしたアルミナ溶射皮膜の高湿度中での電気特性と耐部分放電性
◎窪谷 悟・和田国彦・山崎顕一・大迫俊樹(東芝)
溶射によるセラミックス皮膜は,曲面形状の誘電膜が作製可能であり,金属との密着性も得られることから,プラズマ気流制御デバイスの誘電層の作製方法として有効であるが,多孔性の皮膜のため屋外環境では吸湿による電気特性の変化が,放電の発生に関して問題になる。プラズマ溶射により作製したアルミナ溶射皮膜は,60℃/90%の高湿度環境中においては室温環境と比較して,吸湿による電気特性の顕著な変化が認められた。無機系の封孔材による封孔で,これらの電気的特性の変化は抑制できるが,真空加圧含浸処理により封孔処理を行うことで,より耐部分放電性が高い誘電層を作製することができる。