電気学会全国大会講演要旨
2-004
パーム・ヤシ脂肪酸エステル絶縁油の土壌中での分解性
小出英延・牧野喜郎(富士電機)・金谷昭憲(ライオン)・土田栄治・末弘和夫・川原敬治(西日本旅客鉄道)・◎星野隆行・上野俊洋(栗田工業)
一般に多く使用されている鉱物油由来の絶縁油は安定性が高く、環境中に放出された場合には、分解が遅いという特徴がある。変電設備は宅地等に隣接することも多いため、絶縁油が漏洩した場合でも環境への負荷が少ない絶縁油への転換が求められ、天然植物油の一種であるパーム・ヤシ油由来の絶縁油が開発され実適用されている。 本報では、油含有土壌の掘削工事を行わずに浄化できる原位置バイオレメディエーション法用いた場合における、(ⅰ)分解に寄与する因子の確認、(ⅱ)土壌中におけるPFAE、鉱油系・シリコン系絶縁油の分解性比較を目的に模擬試験を実施し、PFAEは他の絶縁油と比較して短期間で安価に処理できることを確認した。