電気学会全国大会講演要旨
2-007
1GHzまでの誘電特性測定における精度向上のための手法検討
○時田幸一・重松宏志・小林丈士(東京都立産業技術研究センター)
近年1GHzまでの周波数では、インピーダンスマテリアルアナライザ等の機器を用いて、材料の誘電特性評価が行われている。しかし低周波数(1MHzから100MHz)では測定精度が低下したり、誘電正接が小さい(10^(-3)台以下)試料の測定が困難であるという問題もある。 本研究では(1)信号電圧調整及びアベレージ機能の使用、(2)スパッタリングによる電極形成、(3)高誘電率試料によるロード補正、といった手法の検討を行い、どの程度測定精度に改善が見られるかを実験的に検証した。 その結果手法を組み合わせることで、誘電率・誘電正接共に1MHzから100MHzでの測定精度が向上し、誘電正接が10^(-3)台の試料も相対誤差5%以内での測定が期待できるようになった。