電気学会全国大会講演要旨
2-015
長時間領域における低密度ポリエチレンの直流破壊遅れ時間の電界強度依存性
◎赤木 督・Amir Izzani Mohamed・門脇一則(愛媛大学)
固体絶縁材料に直流電圧を印加した際,材料中に空間電荷が蓄積することによって局所的な電界歪みが発生し,絶縁破壊に至るという現象が問題となっている。印加電界に対する長時間領域における破壊遅れと,電荷挙動との関係についても数多くの研究がなされているが,未だ不明な点が多い。今回我々は,リセス型低密度ポリエチレン試料に対して直流電圧を5時間印加した時の破壊遅れ時間と空間電荷分布の測定を試みた。その結果,2.0MV/cmでの平均破壊遅れ時間が3.0MV/cmのそれよりも短くなるという興味深い結果を得たので報告する。