電気学会全国大会講演要旨
2-020
コロナ放電がポリイミドフィルムの空間電荷挙動に与える影響
◎菅 智彦・濱田奈那子・田中康寛(東京都市大学)・前野 恭(情報通信研究機構)
モータを高電圧で駆動するとサージ電圧が生じ、モータ巻線間で部分放電が発生しやすくなり、絶縁性能が低下する恐れがある。この放電は、材料中に蓄積する空間電荷も影響を与える可能性があるとの指摘があり、我々は開放型電極を有するパルス静電応力(PEA)測定システムを改良し、2種類のポリイミドフィルムに部分放電を模擬したコロナ放電を発生させた後に、材料中に残存する空間電荷分布を測定した。その結果、材料により空間電荷の形成に違いが見られた。よって、空間電荷が部分放電と試料表面の劣化に影響を与えることは十分考えられる。