電気学会全国大会講演要旨
2-035
熱劣化架橋ポリエチレンの劣化診断(II)テラヘルツ分光
◎小松麻理奈・山田敏太・佐藤 遼(早稲田大学)・水野麻弥・福永 香(情報通信研究機構)
ケーブルの高分子絶縁材料は、高温環境下で熱劣化する。化学架橋ポリエチレンを185 ℃で25~200時間加熱し、テラヘルツ時間領域分光透過法とフーリエ変換型テラヘルツ分光光度計で20~600 cm-1における吸収スペクトルを測定し、種々の機器分析測定結果と比較した処、48cm-1の誘電損率ピークが試料の酸化により増大することが確かめられた。このことは高分子の熱劣化が、テラヘルツ分光により検出できる可能性を示唆している。