電気学会全国大会講演要旨
2-036
22kV CVケーブルにおける水トリー人工劣化手法の検討
◎栗原隆史・倉石隆志・高橋俊裕・高橋紹大・鈴木 寛・岡本達希(電力中央研究所)
60kV級以下の水トリー劣化CVケーブルの寿命を推定するには,水トリー劣化状態をCVケーブルの診断可能な測定量により把握する劣化診断が重要となる。60kV級以下の電力用CVケーブルに寿命末期状態を模擬する数mm程度の水トリーを発生させることができれば,劣化判定基準構築に資するデータ収集が進むと期待できる。本研究では,電界,周波数,水質,欠陥条件,温度といった劣化条件を選定し,人工水トリー劣化手法を検討した。その結果,22kV CVケーブルの外導側絶縁層表面に形成した針状突起先端からの水トリーは目標とする数mmに到達し,交流絶縁破壊電圧は初期値の約35%まで低下することを明らかにした。