電気学会全国大会講演要旨
2-039
各種条件下における部分放電による放射電磁波
◎黒石祥斗・上野秀樹(兵庫県立大学)・羽柴靖人・森井 浩(関西電力)・牟田神東達也(かんでんエンジニアリング)
我々の研究グループではこれまでに,電力機器等の事故原因の一つである絶縁油中やエポキシ樹脂中の部分放電おいて,それぞれ特徴的な周波数の放射電磁波が含まれることを見出した。しかしながら,部分放電による放射電磁波の周波数領域の決定要因や絶縁材料中の部分放電による電気トリーの進展と放射電磁波特性の関係が不明瞭であり,これらの点について検討した。液体絶縁物と固体絶縁物で放射電磁波の周波数特性が異なることから,絶縁物の状態が周波数特性に影響を与えることが示唆された。また,電気トリーの進展状況と放射電磁波強度の変化を比較した結果,電気トリーの進展は負極性に比べて正極性放電が大きく関与していることが示唆された。