電気学会全国大会講演要旨
2-046
受配電設備用エポキシ絶縁物の劣化度に対する清掃の影響(2)
○梅村園子・三木伸介・岡澤 周・大塚康司・松木寿夫(三菱電機)
受配電設備用のアルミナ基材エポキシ絶縁物の市場使用品は,定期点検時に絶縁物表面を清掃しても,表面抵抗率は十分回復しない場合が多い。回復しない現象のメカニズム推定のため使用品を分析した結果,以下のように推定された。 環境中の潮解性物質が絶縁物表面に付着し,大気中の水分を吸収して潮解性物質が水溶液化する。この水溶液が絶縁物表面の亀裂等から絶縁物内部に浸透する。表面付着物は清掃できるが,浸透した化合物は清掃できずに残留するので,絶縁性が完全に回復しない。 この推定の検証実験を行い,上記推定を検証できた。