電気学会全国大会講演要旨
2-051
直接接地による反射波測定法を用いた同軸ケーブル劣化位置推定の検討
◎中藤史哉・門脇一則(愛媛大学)
水トリーに関するこれまでの研究で,電圧印加による水トリー内部での分極現象は非線形特性を示すことがわかっている。最近,穂積らはこの特性を利用して,矩形波パルス電圧の印加により引き起こされる水トリーの分極に起因する反射波(エコー)成分を抽出し,その過渡特性から劣化位置を推定する手法を提案している。このような反射波の抽出における感度向上を図るためには,印加電圧波形と,検出系における工夫が必要である。本報では,外部電源からケーブルにパルスを入力するのではなく,あらかじめ直流充電しておいたケーブルの一端を直接接地したときに伝搬,する極性反転進行波の伝搬を利用した劣化位置の推定方法について検討した結果を述べる。