電気学会全国大会講演要旨
2-054
シリコーン系有機・無機複合膜中における交流トリー進展
◎青木裕介・荒木啓佑(三重大学)
ポリジメチルシロキサン(PDMS)と金属アルコキシドを原料としてin-situゾルーゲル法により作製されるシリコーン系有機・無機複合膜は,柔軟かつ高い機械的強度,高耐熱性,高絶縁性を有する。これまでの研究で,複合膜の合成に際して、金属アルコキシドやPDMSの末端基構造の種類や金属アルコキシドとPDMSとのモル比を調整することで、架橋構造、分子の絡み合い構造を変化させ、短時間絶縁特性の向上を確認してきている。末端基をヒドロキシ基あるいはアルコキシランとするPDMSとチタンアルコキシドTAを原料とする複合膜における、PDMS/TA比の異なる複合膜の構造の違いによる絶縁劣化要因の違いを明確にするため、本研究では電気絶縁破壊の前駆現象である電気トリー進展の観察を行った結果を報告する。