電気学会全国大会講演要旨
2-072
フィラーの電界配向による大面積ナノコンポジットフィルムの導電率と熱伝導率の向上
◎北村 優・長谷川真也・刀根弘朗・中野道彦・末廣純也(九州大学)
近年、エポキシ樹脂のような絶縁性高分子材料にカーボンナノチューブ(CNT)をフィラーとして充填し、電界印加などによりCNTを配向させることで、その電気的、熱的、機械的特性を向上させる研究が活発に行われている。しかし、CNTは優れた電気伝導性をもつため、CNTを用いたナノコンポジットは絶縁体としての応用が制限される。そこでCNTの変わりに、絶縁体であり高い熱伝導率を示すナノサイズのアルミナ、シリカをフィラーとして用いて、エポキシ樹脂中で電界を用いて配向させることで、絶縁性かつ高い熱伝導率をもつナノコンポジットフィルムを作製する。