電気学会全国大会講演要旨
2-076
親水性シリカ/疎水性シリカを用いたエポキシナノコンポジット樹脂の耐トリーイング特性
◎松本啓紀・大嶽 敦・佐野彰洋(日立製作所)
親水性ナノシリカおよび疎水性ナノシリカを各々添加したエポキシナノコンポジット樹脂の耐トリーイング特性を評価した結果,針―平板電極系(電極間距離3mm)における7.5kVrms/6万分経過後の電極針先端からのトリー進展距離が,親水性シリカよりも疎水性シリカを添加した場合短くなることが分かった。同結果は,疎水性シリカがエポキシ樹脂中で網目構造を形成したために,樹脂強度が向上したことが一つの原因であると考察される。これより,親水性シリカよりも疎水性シリカの添加がエポキシナノコンポジット樹脂の耐トリーイング特性の向上に有効である見込みを得た。