電気学会全国大会講演要旨
2-080
宇宙機用絶縁材料における二次電子放出係数の測定法の開発
◎渋谷一晃・野村和史・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)・奥村哲平・高橋真人(宇宙航空研究開発機構)
宇宙機表面に用いられる絶縁体は放射線などに曝されることで帯電・放電し、表面材料の劣化や機器の誤作動などの事故を引き起こす可能性がある。MUSCAT等の帯電解析ツールを使用して軌道上運用時の帯電量の見積もりを設計段階から行うことが求められている。それらのツールを用いた帯電解析には、光電子や二次電子放出係数などの材料物性パラメータが必要となる。そこで、当研究グループはパルス状の電子線を用い、試料に照射電子のエネルギーを制御する為の電圧印加を抑制し、照射電子のエネルギーが300 eVまでの二次電子放出を計測することができるシステムを構築したので以下に報告する。