電気学会全国大会講演要旨
2-087
Experimental and Computational Characterization of Electronic Localized States in Polyethylene
◎細淵柾志・荒井友之(早稲田大学)・謝 小軍・成 永紅(西安交通大学)・大木義路(早稲田大学)
ポリエチレンフィルム(as)及びasを酸化させたフィルム(O)を用いて、光吸収を測定した。asでは1つの吸収ピークが、Oでは3つのピークが禁制帯内に現れる。C28H56及びC28H56にα, β-不飽和カルボニルを1つ導入したC28H52O、炭素間二重結合を1つ導入したC28H54、カルボニルを1つ導入したC28H54Oをそれぞれ単位とし、周期的境界条件により3次元的につないだ結晶構造をポリエチレンモデルとして、光吸収を量子化学計算より求めた。C28H52Oでは禁制帯内に吸収ピークが3つ現れる。C28H52Oの状態密度を計算すると禁制帯内にカルボニル由来の局在準位が2つ現れる。以上より、Oに現れる3つの吸収ピークのうちの2つはカルボニルに由来すると考えられる。