電気学会全国大会講演要旨
2-089
高いキュリー温度を持つPZTセラミックスの作製
◎青木尚彦・落合 博・荘司和男(足利工業大学)
PZTはPbZrO3とPbTiO3の固溶体であり、Pb(Zr0.52Ti0.48)O3(以下PZT52と略す)の組成近傍に相境界が存在する。この組成付近において、キュリー温度Tcが約390℃であることが知られている。しかし、純粋なPZT52組成では良好な焼結体を作製することが難しく、通常は焼結性を高めるための助剤等を添加する。そのため、PZT系のTcは、350℃程度といわれている。しかし、高温状態の物質の超音波探傷等への応用を考慮するとさらに高いTcが望まれる。 本研究では、さらに高いTcを持つPZTセラミックスを作製することを目的として、純粋なPZT52組成での良好な焼結体の作製を試みた。