電気学会全国大会講演要旨
2-102
DNA生体膜を用いた有機電界発光素子
○小野田光宣・多田和也(兵庫県立大学)・Bhatnagar P.K.・Mathur P.C.(デリー大学)
電子ブロッキング層(EBL)として, 鮭のDNA-CTMA複合膜の効果をMEH-PPV, あるいはPOFを発光層とした電界発光素子の性能について検討した。素子のturn-on電圧はEBLを導入することで増加するが, MEH-PPVおよびPFOを発光層とした素子両方とも輝度と明るさの効率がかなり増加することが分かった。EBLはEBL/高分子界面で電子の移動を素子することで, 素子性能を改善し, それにより電子と正孔の再結合確率が増加することが分かった。EBLを挿入することで, MEH-PPVから成る生体発光素子の輝度は30cd/m2から100cd/m2に向上した。しかるにPOFから成る生体発光素子では, EBL無しの場合に約80cd/m2であったが, EBLを挿入することで160cd/m2とほぼ倍に増加する。