電気学会全国大会講演要旨
2-107
共役系高分子を用いたシナプス機能の実現
◎町屋侑佳・酒井利幸・藤井雅治・井堀春生(愛媛大学)
信号がシナプスに達すると、シナプス小胞から神経伝達物質が放出され、シナプス間隙中を拡散する。そして、後シナプスに入り、閾値を超えると、信号が次のニューロンに伝えられていく。 本研究では、神経伝達物質をドーパントとして考える。ドープした導電性高分子(一次側)を溶液中に入れ、信号が導電性高分子に送られる。この信号が導電性高分子内のドーパントが放出され、溶液中のドーパント濃度が上昇する。ここで、脱ドープした導電性高分子(二次側)にドーパントが導電性高分子に拡散して入り込むことになる。その結果、導電率が上昇する。 このようにシナプスの機能を導電性高分子を用いて1つの基板上に実現することを試みた。