電気学会全国大会講演要旨
2-110
P3HT/PCBM pin変形バルクヘテロ接合素子の太陽電池特性へのi層膜厚依存性の検討
◎菱沼孝亮・横野洋希・木村康孝・竹田大作・有岡 佑・西川昌宏・村上 聡(鳥取大学)・草野浩幸(鳥取県産業技術センター)・小林洋志・北川雅彦(鳥取大学)
P3HT/PCBM p-i-n型BHJ構造におけるi層の厚膜化による光吸収,膜構造へのi層膜厚依存性を議論し,p-i-n-型素子のi層の厚膜化によるさらなる高効率化素子作製への可能性を示した.p-i-n型ではi型と比較し,P3HTによる光吸収帯のピーク波長が長波長側にシフトし,さらに吸収端での吸収強度も増加した.i層の厚膜化によりP3HTのピーク波長でほぼ100%の光吸収が可能であることを示した.XRD評価よりi層の積層回数が増加するに伴い2θ=5.4°のP3HTでの回折ピーク強度は線形的に増加した.半値幅は減少していく傾向が見られ,厚膜化とともにP3HTの結晶性すなわち分子の整列性が増大していくことが明らかになった.