電気学会全国大会講演要旨
2-111
P3HT/PCBM pin変形バルクヘテロ接合層中の分子整列の評価
菱沼孝亮・横野洋希・◎木村康孝・竹田大作・萩原純一・村上 聡・有岡 佑(鳥取大学)・草野浩幸(鳥取県産業技術センター)・小林洋志・北川雅彦(鳥取大学)
P3HT/PCBM p-i-n型変形バルクヘテロ接合(BHJ)構造における分子膜の膜質の解明を目指し,素子と薄膜中の分子配置をX線回折により評価した.P3HTおよびPCBM膜それぞれに対する分子面間隔は1.63nm,および0.72nmとなった.P3HT:PCBM膜ではP3HTによるピークは観測されたが,PCBMのピークは見られなかった.素子においてもP3HTによる回折ピークが観測された,p-i-n型BHJ素子はi型素子と比較し,P3HTでのピークが鋭くなりX線強度も増加した.BHJ膜をp-i-n BHJ構造化することにより,膜内のP3HT分子は従来の単純BHJ膜と比較し整列性が,より増大していることを明らかにした.これらの結果を基にp-i-n BHJ構造の分子分布を推定した.