電気学会全国大会講演要旨
2-116
電気二重層キャパシタの静電容量に及ぼす電極活性炭の細孔構造の影響
○熊谷誠治・藤井陽介・佐藤正志(秋田大学)
細孔構造の異なる市販活性炭から電気二重層キャパシタ(EDLC)電極を作製し,水系電解液における充放電特性を評価した。そして,活性炭電極中の細孔構造が,その静電容量に与える影響について検討した。実験の結果,電極活性炭中の細孔構造が電解液中イオンの電極表面へのアクセス性に関与したことが明らかになった。メソポーラス活性炭を電極として用いた場合,電解液中のイオンが電極表面近傍から拡散しやすく,充電時にイオンが電極表面に引き寄せられにくい傾向があった。それゆえ,マイクロポーラス活性炭と比較して,その静電容量は小さかった。一方,マイクロポーラス活性炭電極の静電容量は,その比表面積と比例関係を有していた。