電気学会全国大会講演要旨
2-126
高調波測定による磁気ナノ粒子イメージング
◎椿 拓也・吉田 敬・Nurmiza Binti Othman(九州大学)・神鳥明彦(日立製作所)
磁気ナノ粒子とは、ナノサイズの強磁性体である。その磁気的特性と粒子の小ささから、バイオ分野への応用が期待されている。その中でも、磁気ナノ粒子の非線形磁化特性により生じる磁気マーカーからの高調波磁気信号を利用することにより、癌等の疾病領域を高感度・高分解能にイメージングする技術が医療診断において注目されている。本研究では、医療診断の中でも特にセンチネルリンパ節生検への応用を想定した、磁気ナノ粒子の検出システムの構築を行うこととした。実験の結果、検出コイルから30mmの距離にある、100μgの磁気ナノ粒子の検出を第二高調波信号の測定により達成した。また、磁気ナノ粒子を走査し得られた磁界マップからサンプルの位置特定を行った。