電気学会全国大会講演要旨
2-149
2-D SSTによる回転鉄損測定精度向上のための各検出コイルの直交性の補正
◎増井真吾・中野正典・高橋則雄(岡山大学)
モータなどでは回転磁束が発生しているため回転磁束下の電磁鋼板の磁気特性を正確に測定することが必要である.二次元磁気特性測定用単板磁気試験器(2-D SST)で時計回りと反時計回りの鉄損を測定すると,本来は同じになるはずであるが,異なった値が得られる.これは主にBやHのRD,TD方向成分を検出する2個のBコイル同士やHコイル同士の直角度が十分でないことや, BコイルとHコイルの相互のわずかなずれに起因すると言われている.今回,BコイルとHコイルの直交性の校正を行うとともに,BコイルとHコイルの相互のずれの補正方法を検討し,時計回りと反時計回りでかなり近い鉄損値が測定できることを示したので報告する