電気学会全国大会講演要旨
2-156
フェライト混合純鉄系圧粉磁心の磁気特性
◎壁谷幸祐・柳瀬俊次・岡﨑靖雄(岐阜大学)
圧粉磁心は渦電流抑制と機械強度向上のための軟磁性粉末間の絶縁バインダーが磁気的ギャップとなっている。また、加圧成形時の歪が鉄損増加の要因であるため歪取り焼鈍が必要だが、高温での焼鈍により絶縁バインダーが劣化し、渦電流が増大して鉄損が増加してしまうことがある。そこで本研究では、絶縁バインダーとして一般的なシリコーン樹脂と絶縁性の磁性体であるMnZnフェライトの混合、磁気的ギャップの減少と、高温焼鈍での絶縁性の劣化が少ない圧粉磁心の作製を試みた。シリコーン樹脂量を一定とし、鉄粉に対するMnZnフェライト量を変えることによるヒステリシス損失と渦電流損失の変化を調べた。