電気学会全国大会講演要旨
3-006
水力発電所内センサの無線化に関する一検討(その2)―通信特性の簡易安定化手法―
○宮下充史・土屋弘昌・黒野正裕(電力中央研究所)・奥野光雄・奥出邦夫(関西電力)・安藝克典(中国電力)・古川 剛・内山 忠(九州電力)
水力発電所においては,設備の状態監視を目的として様々なセンサを設置し,有線によりセンサ,変換器盤およびサーバを接続している。発電機の解体点検時におけるセンサ,変換器盤間の配線処理は膨大であり,無線化により,センサ配線業務の大幅な効率化が期待できる。本稿では,水力発電所構内における無線センサネットワークの通信特性を簡易に改善する手法として,送信頻度を倍加する手法を実験評価した。作業員等の動きに起因する受信データの欠損率は17%であったが,改善手法を適用することで1%に低減した。さらに,アンテナ偏波を利用することで,バーレルの構造に起因する受信データの欠損率を14%から1%に低減した。