電気学会全国大会講演要旨
3-009
経皮吸収におけるガーゼの電気的特性の測定法
◎木村武尊・秋本眞喜雄・酒井芳雄・宮崎道雄(関東学院大学)
皮膚科分野では微小な電流を皮膚に流して皮膚から薬物を吸収する経皮吸収促進技術が話題を呼んでいる。皮膚は電気的には非常に大きい誘電率を持つことが知られている。このため電気を適用すると分極現象により薬物の導入効果が著しく低下する。従来から皮膚の誘電率の最適化についてはいろいろな報告があるが、薬液を浸透させる脱脂綿や不織布等の医療用具を用いた場合の電気的特性は明らかになっていない。本研究ではQメーターを用いて最も経皮吸収に適したガーゼを判別する手法を検討した。医療用ガーゼは厚生労働省の薬事法の対象品目であるため、今回の実験では認可を受けている汎用性の高い許可品目の中から6種類のガーゼを取り上げた。